『10年後の仕事図鑑』堀江貴文 x 落合陽一著

『体』 - 健全な身体と精神を保つ

これからの働き方、ポジションなどが挙がりましたので、少し前の書籍になりますが、堀江さんと落合さんが議論している『10年後の仕事図鑑』を紹介します。

時代の最先端を行く二人から見た、これからの仕事や人生について。数年前の議論ですが、生成AI勃興後大きく変わった現在であっても、学ぶことは多いかと思います。いくつか印象に残ったポイントを紹介します。

まずは、自身の価値の上げ方について。

自分自身に価値をつけ、フォロワーを獲得せよ。 ・・・これからの未来においては“何者でもない人間”、“貢献度の低い人間”の価値はどんどん下がっていく。だから自分自身に価値を付ける、すなわちより多くのフォロワーを獲得しなければ、市場価値のない人間になってしまう。

「新しい仕事」で成功する共通点の2つ目は、「思いを持って毎日発信すること」だ。やりたいことや、ハマれるものが見つかったら、毎日自発的に思いを発信し続けることが大切だ。

モチベーションを価値に落とし込むのに重要なことは、「言語化する能力」「論理力」「思考体力」「世界70億人を相手にすること」「経済感覚」「世界は人間が回しているという意識」、そして「専門性」だ。専門性は、どんな小さなことでもいい。「自分にしかできないこと」は、他人から必要とされるのに十分な理由となる。ポジションを取り、他の誰でもない“個”の価値を叫ぶのだ。

自分にしかない価値」「アウトプット」し続けること。そこが違い、「ポジション」を作ることを指摘しています。

では、そのような価値は、どうやって見つけられるのか。

代替不可能な価値は、仕事ではなく趣味で生み出せ。 ・・・「遊びのプロになれ」と言っている。単純労働はおろか、経営者の仕事ですらAIに代替されるかもしれない時代において、もはや「本気で遊ぶように働く人」だけが生き残っていけるからだ。

“1つのことに徹する美学”はもうやめよう。“いろいろなことに手を付けてはいけない”といった幻想も捨てよう。今は、インターネットもあるし、AIもある。機械ができることは機械に任せて、人間だからこそ発揮できる価値をわらしべ長者的に積み重ねていこう。「1つに絞らない」というリスクテイクをした後は、必然的にやるべきことが多くなるので、機械に任せられることはどんどん自分から切り離していくことが肝要だ。そうやってリーダーシップとディスパッチ能力、また時に自分がフォロワーシップを生かして、切り開く他者を支えていく必要がある。世代や時代によって持ちまわるという価値観が必要なのだ。

工業化した世界の論理にはまらないためにも、アーティスティックな発想がもっと必要だ。そうした視点を持ち続けようとすることが、毎日を楽しく生きていくための秘訣だと思う。

「好奇心」をもって、しかし「自分らしさ」を追究していく。そして、進化し続ける機械をもとりこんで、「しなやかに」生きていく人間らしさは、「美」を理解する目を磨く。

社会の速度が増すほど、機械の方がポジションを取るのが早くなる。だからこそ、今ポジションを確保しておかないと、一生ポジションが確保できなくなってしまう。問題は、生き残るか生き残らないかではない。ポジションを取るか、溶けていくか、だ。ポジションを取るためのコストは急速に上がりつつある。2017年を境に、ビットコインが急激に価格を上げた。あれと同じことが、あらゆる場面で起こりつつある。誤解を恐れずに言えば、こういった価値観や機能の突発的上昇が「シンギュラリティ」と呼ばれる現象に他ならないのではないか。つまり手を出す前に出せなくなる、ということだ。スピード感を持って、ここ2~3年で動き始めなくてはもう手遅れかもしれない。

そして、最後は、「やるか、やらないか」。「行動する」ことが何よりも大切なのだと。ちなみに、コロナの前から、これを指摘しています。あまり「あるべき論」を考えすぎて動けないくらいなら、「さっさと動く」。そして、「高速で修正する」

最後に、これまでの文脈と全然関係ないのですが、私がかかわるヘルスケアについて、以下の議論があり、自分が目指すところは間違っていない、と勇気づけられたので、そのフレーズだけ紹介して、終わりにします。

超高齢化社会も「機械化」で乗り越えられる。 ・・・工学的なアプローチで要介護者の数も減り、若い人と同じような仕事をすることも可能になる。つまり、高齢化問題の一番の大きな部分が解決され、さらには人材の確保にもつながる。

高齢化社会に向けては、予防医療の分野が一層大事になる。特に、いかに健康寿命を延ばすかが課題になるはずだ。最終的には技術の進化によって、事故死以外の、病気や老衰による死はなくなるのではないか。そうなると、今以上に“いかに生きるのか”が大事になると思う。

どうもおつかれさまでした。

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