ここ数回、問題解決に必要な「左脳的スキル」について整理してきました。
しかし、本質的な課題をつかんだとしても、それで終わりではありません。
問題は、解決してこそ意味を持つ。
今日はその “解決策の立案” に必要な『創造力』という『技』について考えてみたいと思います。
■ 私は「創造力」に苦手意識があった
私は昔から、事実の整理や構造化は得意でした。
学生時代のノートは自分で言うのもなんですが、驚くほどきれいにまとまっていたのです。
しかし――
独創的な発想、ユニークな角度の意見が出てこない。
ここに強いコンプレックスがありました。
■ “戦略的自由度” が創造力の入口になった
そんな私を救ってくれたのが、大前研一さんの「戦略的自由度」です。

“戦略的自由度とは、戦略を立案すべき方向の数のこと”
「企業参謀」 大前 研一 著
因子を広げ、組み合わせ、軸を決め、また組み合わせる。
この左脳的エクササイズのおかげで、アイデアの種類は確かに増えました。
でも同時に、私は気づき始めます。
——これだけでは“面白い解”にはたどり着かない。
■ 創造とは、右脳の働きでもある
そこからイノベーション関連の本を読むようになりました。
その中で出会ったのが、田川欣哉さんの言葉です。

“イノベーションとは一言で言えば、「新結合による価値創造とその社会浸透」のこと。”
『イノベーション・スキルセット』 田川 欣哉 著
新しい価値は、
“異質なものを組み合わせるところから生まれる”。
この発想に触れた時、私は肩の力が抜けました。
ゼロから作る必要はない。知識や経験を“別の角度でつなげば”いい。
戦略的自由度でやっていたことも組み合わせだったのだ。。。
■ 異質な人・違う発想との組み合わせが価値を生む
大前研一さんはこうも言います。

“プロジェクトは、対極的な発想をする人たちが仲良くやっていった時に、最も成功するものだ。
つまり論理思考の強い人と、エモーショナル型の人、発想型の人と数字の分析に強い人、というように全く違うタイプの人間を組み合わせることが一番大事なのである。”
『サラリーマン再起動マニュアル』 大前 研一 著
対極的な発想を持つ人を組み合わせたチームが最も成功する。
山口周さんもこう強調します。

“VUCA化が急速に進む世界において、組織内のコアにいる専門家と組織外のクラウドにいる門外漢をどう組み合わせていくかが企業における価値創造力を大きく左右することになります。”
『NEWTYPE ニュータイプの時代』 山口 周 著
つまり、
創造力とは「ひとりで考え続けること」ではなく、違う頭”を組み合わせることなのだ
と気づくようになりました。
■ では、その異質をまとめるのは誰か?
御立尚資さんのこの言葉が、すべてをつないでくれました。

“優れたイノベーションは、実力あるメンバーをある独自の組み合わせで集め、十分な準備とリハーサルを済ませた上で、初めて可能になる。
ミュージシャン同士のクリエーティブなぶつかり合いは、こういった周到な準備、そして何よりそれを企画し、人選し、リードするプロデューサーの働きこそ、ベースにあって可能となるのだ”
『経営思考の「補助線」』 御立 尚資 著
イノベーションは、実力あるメンバーの独自の組み合わせと、それをまとめるプロデューサーによって可能になる。
解決策の質を決めるのは
チームの多様性 × それを束ねるプロデュース力
であると。
ここには、右脳的な“人の感性を読む力”も大きく関わってきます。
■ おわりに:異質をつなぐ技を持つ
問題解決力の最後のピースは、
異質なものをつなげる創造力
です。
- 自分と違うタイプの人を巻き込む
- 経験のない視点と組み合わせる
- 手持ちの知識を新しい角度で結び直す
決して難しくありません。
あなたの周りにも、異質な組み合わせのヒントはあるはずです。
異質の組み合わせが、面白い解を生む。
もし何か感じるところがあれば、ぜひ小さく試してみてください。
そこから、新しい解が生まれるはずです。





